Episode 0852026年8月20日4ページ
自動運転カートに乗ったら、歩く娘の方が早かった夏休み
羽田空港の自動運転カートと、娘の小さな勝負
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漫画に入りきらなかった話
夏休みの旅行で、家族は北海道のトマムへ向かうことになりました。電車で羽田空港まで来た私は、足は歩けるようになったものの、長い通路を続けて歩くのはまだ少し心配でした。そこで搭乗口へ向かう黒い自動運転カートを見つけます。座って移動できるなら、出発前に無理をしなくて済みそうです。
私だけでなく妹も乗ってみたいと言い、二人はそれぞれ別のカートに座りました。姉は元気に歩いてついてきます。カートは一人用の座席と肘掛けの小さな操作部を持つ形で、乗り降りを済ませればあとは移動を任せられる仕組みです。家族にとっては、空港の広さを実感する乗り物にもなりました。
通路にはほかの利用者がたくさんいます。カートは前に人がいれば止まり、空いている方へ慎重に進みます。速く走るための乗り物ではなく、人のいる場所を安全に移動するための支援として振る舞っていました。私が足を休められることと、周囲に配慮して進むことが、この場面では同じくらい大切です。
ところが、元気に歩く姉の方がどんどん先へ行きます。カートが安全のために速度を控える間、姉は振り返りながら楽しそうに歩きました。技術に任せている私は助かっているのに、娘との小さな競争では負けているようで、少し複雑です。それでも支援が必要な人にとって、ゆっくりでも座って進めることには意味があります。
到着すると、カートは乗客が降りたあと自分で駐車場所へ戻っていきました。私たちは乗り降りのほかを任せられ、妹はもっと乗りたかったと残念がります。姉は自分の方が早かったと得意げです。便利さを体験した妹と、歩いて勝った姉の反応が対照的で、家族旅行らしい結末になりました。
次に同じ場面があれば、私はまたカートを利用するでしょう。長い空港通路で足を助けてもらえたことは確かだからです。ただし姉には、次は一緒に歩こうとも声をかけるつもりです。移動を自動化しても、誰とどんな速さで進むかは家族で選べます。空港の混雑や体調は毎回同じではないため、その日の状況に合わせて、歩く距離とカートを使う場面を無理なく決めていきます。
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